先日の日経新聞に「入社前から転職活動」という面白い記事が掲載されていた。
そう言えばお手伝いした企業で30歳代なのに9回も転職した方がおられたのを思い出した。
記事をご紹介すると「若者の転職活動が早まっている、中には内定してすぐ次の職場を探す学生も出て来た、職場や仕事への違和感ばかりが理由ではない、理想のキャリアや安定した生活を手にするには、早くから転職の可能性を考え備えておかなければ安心できない、転職活動をする若手に共通するのはそんな不安だ」とあった。この記事に私は正直驚いたのである。
ある女子学生は「学生のうちに転職という選択肢を考えるのは当然です」と内定を得た直後に転職サイトに登録し、次に働きたい職場を探し始めたらしい。「入社後3年は頑張って、石の上にも3年」という考え方が今でも当たり前と思っていたが、自分がもっと活躍出来る会社が見つかれば転職するし、内定先は自ら思い描くキャリアを実現するための第一歩と位置付けるのだろう。
そう言えば最近は入社後3年で3割の人が辞めるらしい。これでは企業にとって戦力にならないのは言うまでもない。
またある学生は「自分の力を試したい、同じ会社に長くいるより環境を変えて違う仕事をする方が大切だと思い」とあった。また「希望通り就職が決まっても、立ち止まってはいられない、常に市場価値を高める努力をしないと取り残される」と言うではないか。その市場価値ってどのようなものなのか?
何かおかしい、違和感を持つのは私だけだろうか。自分は何をしたいのか?
しっかりした信念を持ちぶち当たる気概も欲しいと思う。まずは理想通リにはいかないし、困難に向かっての良い意味で適応する力を付けてからの話しではないだろうか?
安定志向と将来への危機感との間で揺れ動いているのだろう。
サントリーではないが「やってみなはれ!」のマインドが欲しいものだ。
「働き方改革」が盛んに叫ばれているが、日本型雇用の特徴のひとつだった
新卒一括採用の枠組みを真剣に考える時に来ているのかも知れない。
2019/02/13 11:03