先日ある新聞の読者投稿欄に「命がけの仕事、今日も元気に」という内容が掲載されていた。ご多分に漏れずこの方も50歳代でリストラされたそうだ。退職金や失業給付などで食いつないでこられたのだ。何度もハローワークに通われたそうだが、面接の結果は思わしくなく辛い日々が続いたらしい。ハローワークの担当者に「何故、何処が悪いの?」と不採用の理由を聞いてみたが「あわてず、ゆっくり構えましょう。必ずあなたにあった会社が見つかりますから、あきらめないように」と言われたそうだ。その後努力の甲斐あってやっと警備保障関係の会社に就職が決まった。この方は「明日への希望と勇気が全身にみなぎった」と述べられていた。中高年まっただ中の人であり、心から応援したいと思う。
その方曰く「安全と責任と信用が大事、賃金は思いとは少し違ったが、これほどやりがいのある仕事は他にない。今日も元気に無事故でがんばろう」と。筆者はあるべき論や単なる精神論を述べることが多いが、「この人はすごい!」と思った。読んでなんだかさわやかな感じがした。おそらく無職の空白の時期は何かアルバイトでもされていたのだろう。時には落ち込んだり、悩んだりされたことと推察する。しかしあきらめずによくこぎつかれたと思う。この方を採用された会社も立派だが、不採用にされた会社は「何故だろう?」と感じる。
単なる雇用のミスマッチなのか?「何でも鑑定団」という長寿番組のレギュラーである中島誠之助氏ならこの方に「いい仕事していますね」と言われるだろう。
現在悶々と悩んでいる方、迷っている方、あきらめかけている方も大勢おられるかと思うが、こんな方もおられるという事を知っておいて欲しい。
最後にどうしてこんな方がリストラされるのか?良い人材が去って、歳は若くても意欲もなく会社にぶら下がっている人材が残っても「人財」にはならないだろうし、人を大切にしない前の会社の経営姿勢が理解できない。
2020/08/01 08:16